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デザイナーの石岡瑛子さんは言います。
「1㍉の妥協は観客に伝わるし、演じる役者のパフォーマンスにも影響する。」 たとえ客席からでも「舞台衣装の1㍉」が世界を変えることを、NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』で語られていました。 これはもちろん建築にも当てはまります。 建築は同業者でないと気づかないような細かい部分(「おさまり」とか「ディテール」と言います)が、全体を決定する大きな要素となっています。 人間の知覚は、私達の思考のはるか先を走っていきます。 状況(場)は、自意識として捉えるよりも速く、私達は体で体感してしまいます。 したがって、ディテールとどのように向き合うかで、建築の方向性は大きく舵がきられます。 ![]() 3月24日より開催されている『田中俊彰の仕事展』に行ってきました。 2つの会場で同時開催されており、私は田中さんの建築が会場になっているZ-platzの方へ足を運びました。 ここは変な言い方ですが、会場からして展示しているような状況なので、ギャラリーへのアプローチから展覧の一部となっています。 外壁や1階天井にはスレート波板等の工業的材料が使用されており、材としての性質がディテールを決定し、抑制された世界をつくりだしています。 興奮して、どんどん細部をのぞいてぐるぐるして、ぐるぐるしすぎて全景にもどってくるスケールの旅をしてしまいました。 模型と写真パネルだけでなく、全体で田中さんの歴史と空間を味わうことができる貴重な体験をさせていただきました。ありがとうございました。 明日はGALLERY WATASI会場の方で、田中さんのセミナーがあります。 なんとか仕事を終わらせて行きたいのですが、できるかな?できそうかな…? 【コバヤシ】
by hitonochikara
| 2012-04-06 17:31
| コバヤシの日々
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