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人の力設計室の活動日記です。
by hitonochikara
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最後にたどり着いた平織り
「いろいろ学んでみたものの、結局最後にたどり着いたのは「平織り」でした。」
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これは染色家で織師である、井手絵理子さんの言葉。
彼女は真剣に微笑みながら語ってくれました。

出会ったのは久留米市で行われていた『縁展』。その名にふさわしい縁。
現在、井手さんは大分県前津江で生活しています。
大自然に呑みこまれそうな場所で、日々、山に別け入っては木の実や木の皮、木の根を拾い、我が手で染めた糸で、はた織りしています。

井出さんが特に愛するのは、夜叉五倍子(やしゃぶし)の灰色。
夜叉五倍子とは、もこもこした衣をかぶるどんぐりの一種です。
染めた直後は、凛とした紫らしいのですが、時と共に灰色へ変化するそうです。

そのように染められた糸達は、彼女の手によって一枚の布へ。
最も単純な織り方である平織りが、いっそう糸達の個性を際立たせています。
それは抽象画のように、見る人、触れる人の心と奥の部分で向かい会います。

こういう勝負ができる人がいるのだ。

だからという訳ではないのですが、井出さんの半生も面白い人生。
久留米に遠征してきたその日でさえ、映画のようなお話でした。
聞いていると、まるで『かもめ食堂』を観た時のように、心が静かに揺さぶられました。

また会いたい人に出会いました。


【コバヤシ】
by hitonochikara | 2012-11-30 08:10 | コバヤシの日々 | Comments(0)
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