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人の力設計室の活動日記です。
by hitonochikara
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最後にたどり着いた平織り
「いろいろ学んでみたものの、結局最後にたどり着いたのは「平織り」でした。」
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これは染色家で織師である、井手絵理子さんの言葉。
彼女は真剣に微笑みながら語ってくれました。

出会ったのは久留米市で行われていた『縁展』。その名にふさわしい縁。
現在、井手さんは大分県前津江で生活しています。
大自然に呑みこまれそうな場所で、日々、山に別け入っては木の実や木の皮、木の根を拾い、我が手で染めた糸で、はた織りしています。

井出さんが特に愛するのは、夜叉五倍子(やしゃぶし)の灰色。
夜叉五倍子とは、もこもこした衣をかぶるどんぐりの一種です。
染めた直後は、凛とした紫らしいのですが、時と共に灰色へ変化するそうです。

そのように染められた糸達は、彼女の手によって一枚の布へ。
最も単純な織り方である平織りが、いっそう糸達の個性を際立たせています。
それは抽象画のように、見る人、触れる人の心と奥の部分で向かい会います。

こういう勝負ができる人がいるのだ。

だからという訳ではないのですが、井出さんの半生も面白い人生。
久留米に遠征してきたその日でさえ、映画のようなお話でした。
聞いていると、まるで『かもめ食堂』を観た時のように、心が静かに揺さぶられました。

また会いたい人に出会いました。


【コバヤシ】
by hitonochikara | 2012-11-30 08:10 | コバヤシの日々 | Comments(0)
豊かさ
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先日、九産大で行われた『新しく、そして豊かな建築をめざして』と題した大西麻貴氏の講演を聞いてきました。今年「二重螺旋の家」で、新建築賞(旧吉岡賞)を受賞した29歳の建築家です。どんなことを考えて設計をしているのか、等身大の彼女の言葉で、丁寧に話は続きました。

建築は、ひとりではできない。

それぞれのピースが集まることで最大の力を発揮する構造物。
パートナーの百田有希氏やスタッフ、建築家、職人さんや鉄工所の社長さんと、次々にあがる色々な名前。
機会や出会いを大切にして、ひとへの尊敬と感謝の気持ちを持って設計している姿勢を感じました。新しい何かに挑戦して設計する、という彼女の今後が楽しみです。

11月の人影少ない午後、2009年に大西氏が学生時代に主体となり施工まで行うワークショップでつくりあげた「地層のフォリー」に行ってきました。
登らないでください、と注意書きがあるフォリーの周囲を走りまわる男の子達に、登って遊びたいよねぇ!と言ってしまいそうでした。
たくさんのひとの声や手で作られた建築、たくさんのひとが触れて育っていく建築。
向き合う気持ち1つで、豊かさはどこまでも膨らんでいきます。

【カタオカ】
by hitonochikara | 2012-11-26 08:11 | カタオカの日々 | Comments(0)
みかんを食べると冬がくる
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仕事場に、遊びに来てくれた後輩がくれた、蜜柑。

むいた瞬間に、ひろがる蜜柑の匂い。
小粒なれど、輪郭のはっきりした甘さ。
疲れたときに、ついつい手が伸びてしまいます。

蜜柑の美味しい季節がやってきました。
どうりで最近寒くなってきたはずです。

皆さん、今年もあとわずか(40日)ですよ!


【コバヤシ】

マナ、みかんありがと~~~~!
by hitonochikara | 2012-11-20 13:26 | コバヤシの日々 | Comments(0)
日常に潜む
暮らす日々に隠されがちなものがある。

季節で移る雲や木々の香り、光の色。
それらの気づきを糧に今日を生きる。
時には思い出を重ねて、あの気持ちを振り返る。

ふとたたずんでしまう瞬間は、旅先等の非日常だけのものではない。

日常は油断すると、そんな「微差」を塗りつぶしてしまう。
未来は予定に買われて、便利で忙しい生活だ。
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人の力設計室では、そんな「日常に潜む非日常」を探しています。
そして発見された「微差」を素地に、設計に努めています。

先日、竣工して一ヶ月のhouse dbcへお邪魔してきました。
すっかり住宅らしくなったたたずまい。
端々に心のこもった「歓待の印」に、久しぶりの再会が更に嬉しくなります。

忙しい中、焼いてくださったピザを頬張りながら、いろんな話しをしました。
会話中にふと見上げる視線の先に、小さなソレ「微差」があります。
瞬間、心をうばわれて、はたと会話に戻りました。

ソレらに包まれた場所で話すと、いつもより素直になれる。そんな感じがします。

dbcはソレらを潜ませてつくりました。
ここに住む時間を重ねることで、たたずむ瞬間がたくさん訪れますように。


【コバヤシ】

とても美味しい時間をありがとうございました。
by hitonochikara | 2012-11-08 17:16 | オシゴト | Comments(0)
縁のスイッチ
いつも家に居る「ソレ」が、白い場所に置かれてにやけている。

久留米市の石橋美術館で行われている『第六回 縁展』へ足を運んできました。
ひょんなことで知合った、フナケンさんの作品に会いに行くため。
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ひょんなことで遊びに行った彼の家で、初めてソレ達に会いました。
子供達との遊ぶ中で生まれた「ソレ」は、このたび「灯-hi」と呼ばれていました。

美術館の白いスペースに、ちょこんと吊られていると、少しかしこまっている感じ。
場所の抽象力に当てられて、彼の世界の純度が上がっている。

表現の手法や動機の焦点なんて、十人十色で当り前なのですが、
フナケンさんが求めている焦点は、とても私小説でジャンルすら存在しない。
だからタブーなんてものもなく、『たまねぎくん』(娘さん作)の絵本がこっそり置いてある。

それは私にもかつてあった世界、夢中でつくっていた遊びの延長線。


つくる仕事をしていると、どうしても「うまくやってやろう」って下心が沸いてくる。


私はいつもそんな迷路でひとり苦しむ。
彼の「灯-hi」は、まだまだ未熟な自分をわらってくれる、はげましてくれる。

会いに行ってよかった。
去り際に、ソレ達へ「あと二日間、灯すんだよ!」と、一声かけて会場を後にしました。


■第六回 縁展

日時:2012年11月2日(金)~4日(日) 10:00~16:00
場所:久留米市石橋美術館1F
   http://www.ishibashi-museum.gr.jp/exhibitions/1st_gallery.html
入場料:無料


【コバヤシ】

フナケンさんと話し込んでいたら、ついでにばったりの縁があったり、濃く新たな縁に出会えたり。ナニカにつながる縁展のようです。
by hitonochikara | 2012-11-02 21:41 | コバヤシの日々 | Comments(0)